阿 品 ア カ デ ミ ー

 

 

 

 

             会     報

 

 

 

 

 

               VOL.10

 

          (平成22年9月~平成23年8月)

 

 

 

 

 

 

 

            平成23年9月1日

 

 

 

 

       

         阿品アカデミー 会報  VOL.10 

 

 

                目  次

 

   御挨拶    会長  山下彰一          1

 

1. 平成22年度 学習記録               3

  

2. 平成22年度 講師一覧              12

 

3. 会員の単位取得状況                13

 

平成22年度卒業証書授与者            13

 

5. 会計報告                      13

 

あとがき                    14

 

 付).阿品アカデミー会則(平成14年9月1日改正)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

           御 挨 拶

                 阿品アカデミー会長  山下彰一

この7月11日に、「囲碁を核とした都市間連携と地域活性化」と題した集まりが、本因坊秀策の生誕地である尾道市に建てられた「本因坊秀策囲碁記念館」であった。このワークショップは「昨今の経済発展が、社会・文化。経済の諸活動を大都市に集積させる傾向があり、逆に、地方の都市・農村の経済を縮小、疲弊させ、大都市からの孤立化現象を引き起こしてゆく」といった問題意識から出発している。現状を肯定し、こうした傾向をそのまま放置すれば地方経済の将来は無い、という危機感が底流にあると見てよい。大都市への冨と文化の集中はさらに進み、地方経済の疲弊はさらに深刻化するに違いない。

このワークショップを企画した香川大学のグループの意識には、このまま放置すれば瀬戸内海地域全体が沈没してしまう。何とかしなければ、といった悲壮感が底流にある。

実際、瀬戸内海に面した都市や町村には、かってのような活気は無く、過去に見られた造船業や製造業の活況はほとんど見られなくなっている。何とかしなければならない。製造業が無理であれば、文化や最近流行の「創造産業」(注1)

を地域発展の核と位置づけ、囲碁を含む非製造業の分野を育成し、これらを将来の有力なビジネスに育成、発展させていく必要があるかもしれない。こうした方向の研究と実践から、他の地域にみられない「発展のコア(中心)」を構築し、他地域との競合に負けない逞しい産業構造を定着させ、地域経済を引っ張ってゆく発想の転換と実践が求められている。

(注1)      「創造産業(Creative Industries)」とは

 トロント大学のRichard Frorida教授が提唱する「これからの経済の担い手は、想像力を持った人材、すなわち”Creative Class”がその主要な担い手になるとの卓見からきている。

 上記のワークショップは、単なる問題意識の喚起が目的ではなく、瀬戸内海地域の経済をどうすれば活力あるものに変えてゆけるか、この問題意識をワークショップ参加者全員に投げかけたのである。その一つの方向は日本や、中国、韓国で愛好家の多い「囲碁」に焦点を当て、江戸時代の秀策の生誕地であり、囲碁人口の多い瀬戸内を舞台にし、囲碁を核とした都市同士の連携ができないものであろうか、というのが関係者たちの問題意識であったに違いない。

今回の集まりの当日は、対象となる都市の選定までには至らなかったが、せめて瀬戸内の各市町村にアンケートでもとり、囲碁の瀬戸内リーグの具体的検討にまで進んで欲しかった。

今ひとつの問題意識ないし提言は「環黄海経済圏における10都市連携」の事業

              − 1 ―

提携などの紹介があったことで、こちらは黄海を囲む日中韓3カ国の10都市が「ものづくり、環境、観光、物流、それに人材育成の5領域」で協力しながら事業展開を行っている具体的な事例報告である。

こちらはすでに2004年から10都市体制が確立しており、持ち回りで各都市の市長と商工会議所会頭全員が集まり、例えば北九州市がつくった“エコ・タウン”が、特に中国での評判がよく大連をはじめとして、4市の殆どがエコタウンを建設したのは特筆に価する。

 私にこの会議への参加要請があったのは、瀬戸内地区の都市連携に先立って

「環黄海経済圏における10都市会議の創設」 の話をして欲しいとの要望があったからである。  

この会議の創設は、私が(財)国際東アジア研究センターの所長に赴任した直後の2年間、対象地域となった環黄海各都市を徹底的に調べ上げ、連携する10都市の構造や将来の事業連携の内容までがっちりと作り上げた。

その上で、関係10都市の全市長と商工会議所会頭に200412月、北九州に

お集りいただき、事業内容などを説明させてもらい、連携のご協力を求めたわけです。 その時の各市長さん、会頭さんの興奮を私は今でも忘れません。今回の瀬戸内会議では都市連携の先例として、この事例を報告したわけです。

 最後に、瀬戸内には宮島など「世界遺産」に登録されたり、それに相当する文化遺産が数多くあります。次の大きなテーマは「世界遺産、文化遺産による都市と地域の国際連携・発展策」であると私は考えています。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

              ― 2 −                                 

1.      平成22年度 学習記録

 

   講演会   「国境を越えた都市間連携の力」

         「韓国の新戦略〜ジリ貧日本はどうすればよいか」

 

   

   天文講座  「夏の夜空を楽しむ」

        

   廿日市市出前トーク 

生活科学講座 「広島県立技術研究所 紹介」

       「家庭菜園の野菜 第4回」

 

   文化講座  「能へのお誘い」

         「古文書を読む」

         「伝統工芸の世界」

         「中国古典を読む会 論語」

 

経済講座  「相続問題の経済」

法律講座  「生活の中の法律」

      

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

               −3−

阿品アカデミー  学習記録

平成22年度

年月日

    内         容

  講  師

参加者

H22.8.29

国境を越えた都市間連携の力

日中韓3国の環黄海10都市で進められている地方都市間での経済連携について。今後の世界経済を考える場合、国よりも地方が独立した経済が重要になってくる。

山下彰一広島大学名誉教授、阿品アカデミー会長

20名

H23.5.14

韓国の新戦略 〜ジリ貧の日本はどうすればよいか〜

山下彰一広島大学名誉教授、阿品アカデミー会長

11名

 

 

 

天文講座

年月日

     内      容

講師

参加者

H23.8.6

夏の夜空を楽しむ

土星の観測と月面探訪、星座案内

望遠鏡5台を準備し、夕方までは曇っていて心配するも夜には晴天に恵まれ、土星の輪がしっかりと観察できた。また、半月状態の月の観察もできて、海や多くのクレーターも月面地図と見比べながら良くわかった。

佐藤 健氏(元広島市こども科学館職員,東亜天文学会会員)

78名

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

               ―4−

廿日市市出前トーク

年月日

    内         容

講  師

参加者

H22.10.9

第5次廿日市市総合計画

平成21年に策定された今回の総合計画は佐伯、吉和、大野、宮島との合併後初めて策定された計画であり、各地域が持つそれぞれの特色を生かした計画となっている。

河崎浩仁氏(分権政策部次長)、川本課長補佐

15名

H22.10.23

廿日市市の財政状況

多聞に漏れず、わが市の財政も厳しく、全体としても収入はここ数年減少傾向にある。ただ、最近は大型のインフラ整備は減少しており、市債残高、経常収支比率などはここ数年改善されている。しかしながら、現状のまま推移すれば平成24年には収支不足に陥る推定になっており、なお一層の努力が必要である。

永田英嗣氏(財政課長)、加藤正行係長

16名

H22.11.26

つながる、ひろがる協働のまちづくり

高齢化、核家族化などにより、地域の連携が薄れる傾向にあり、各種地域内組織の活動が難しくなってきている。各種の組織があるが、活動している人が限られて、特定の個人に負担がかかり、他の人は無関心と

いう状況が年年拡大している。

この状況を改善するためには、市と地域が連体して何らかの手段を講じる必要がある。

 

池本光夫氏(自治振興課課長)、

和田浩氏

(地域協働課課長)

8名

              

 

 

 

 

 

 

 

 

 

                  −5―

 

−5−

 

 

 

廿日市市出前トーク

 

廿日市市出前トーク  2

年月日

    内         容

 講  師

参加者

H22.12.25

宮島を核とした廿日市市の観光について

平成17年に「廿日市市観光まちづくり懇話会」から提言を受け、各種施策を実行中である。

廿日市市の観光の重点はやはり宮島であり、目標は年間入れ込み数300万人、宿泊者数40万人である。

幸い、世界遺産に指定されて外国人も増加傾向にあるが、まだまだ各種の施策を必要とする。

立花英美氏(観光課長)、中道勝浩主任

 8名

H23.3.19

地域福祉計画について

少子高齢化、核家族化、地域の連帯の希薄化など社会福祉に関しては次々に難問が起きている。今や、公的な福祉サービスのみでは対応不可能な状況になっており、地域と行政が協働して地域に即した福祉を考えないといけない。「繫がる、広がる地域コミュニティー」を合言葉に各種施策を考えてゆく。

山野雄三氏(社会課課長)、福ヶ迫課長補佐

19名

H23.4.16

廿日市市の都市計画

平成22年に策定された都市計画の説明。

沿岸部を4つの区域に分け、佐伯、宮島を含めて、それぞれの地域が持つ特色に沿って、計画は作られている。但し、都市計画区域以外の地域についても、今回の計画では入れており、廿日市市全域を見渡しての計画としてある。また、その具体化に当たっては、地域の意見も十分に取り入れてよりよい計画とすることを目指している。

向井敏美氏(都市計画課長)、市川課長補佐

10名

 

 

 

 

 

 

 

               −6−

生活科学講座   広島県立技術研究所紹介  節家孝志講師

年月日

      内          容

参加者

H22. 9.11

西部工業技術センター

県内には製造業の事業所が11,269あり、中小企業を中心に支援している。技術相談、設備利用、依頼試験、受託研究の4部門があり、材料・加工技術、分析技術、計測技術などの分野で高度な技術を保有、開発している。

 8名

H22.10.16

東部工業技術センター

備後地区の伝統である、木工、繊維工業を中心に支援をしており、

ユニバーサルデザインの衣服作成技術、高剛性プラスチックの技術など、また、最近では製造業の分野の変化にも合わせ、廃水処理技術などにも研究範囲を広げている。

 8名

H22.11.26

食品工業技術センター

最近開発した高齢者用の凍結含浸法による食物の硬さ制御は好評である。この技術は魚介類にまで応用が利き、見た目はそのままに軟らかい食品にできる。また、広島の伝統産業である酒の製造技術にも大いに貢献している。

また、食品中の異物検出、牡蠣の養殖技術の研究なども行っている。

 8名

H22.12.11

保健環境センター

保健研究部、環境研究部からなり、病原菌・ウイルスの解析技術

に取り組んでおり、新型インフルエンザウイルスの検出や食品中に混入した毒物の検出にも活躍した。

牡蠣のノロウイルスの存在を短時間で見つける方法なども開発した。

環境部門では県内各地での空中、水中の環境を常時監視して、異常があれば即刻対応できるようになっている。

 4名

 

生活科学講座

年月日

     内      容

講師

参加者

H23.1.8

 

家庭菜園の野菜  第4回

家庭菜園で栽培できる各種野菜の性質、栽培法、料理法など全般の解説。

一緒に植えると互いが不都合な場合と逆に互いが良い方向に育つ組み合わせもある。

塩田喜彦氏(会員)

11名

               −7−

文化講座

年月日

     内      容

講師

参加者

H23.2.26

能への誘い 第1回

猿楽、田楽として庶民に楽しまれていた演芸、観阿弥、世阿弥が貴族が楽しむ形にしたのが始まりである。その後武家社会に広がり、後には足利、信長、徳川ら各時代の権力者にも愛され、江戸時代中期までには形が出来上がった。その中で、観世、金春、金剛,宝生、の4流が独立し、後に喜多流が加わって現在に至っている。

勝部 勉氏(能面製作者)

53名

H23.4.9

能への誘い 第2回

能は能舞台という独特の舞台で行われる。

現在、約240番の演目があり、流派によっては多少の演目の違いはあるが、基本的には各派とも同じ曲を演じている。

厳島神社での神能は浅野候によって建造された能舞台が出来た後の1702年から行われている。観世7代のときである。

この能は現在では滅多に見られない5番能の形を守っている。

勝部 勉氏(能面製作者)

34名

H23.5.14

古文書を読む 第1回

万葉仮名のいろいろ、和様漢文の読み方、

返読など古文書を読むときの基本となる事項を解説しつつ、江戸時代の寺子屋の校則とも言える文書を読んだ

賀口清三氏(古文書愛好家)

23名

H23.6.25

古文書を読む 第2回

浅野藩の時代、賀茂郡の郡役所から公布された実際の文書を漢字の偏の崩し方に注目しつつ、活字化された文書と読み比べながら勉強した

賀口清三氏(古文書愛好家)

14

H23.7.30

 

古文書を読む 第3

江戸時代に書かれた廣島の名所旧跡の案内書

「廣島独案内」のうち、五日市、廿日市、宮島などが記述されている部分の講読

賀口清三氏(古文書愛好家)

21名

               −8−

文化講座

年月日

     内      容

講師

参加者

H23.6.25

 

伝統工芸の世界 第1回

伝統的工芸士とは。

伝統工芸のひろがり。全国211品目が指定されており、4500人を越える人たちが働いている。広島には広島仏壇、熊野筆、川尻筆、宮島細工、福山琴の5分野が認定されている。

広島仏壇についての解説もあった。

岩本修造氏

伝統工芸士

(広島仏壇漆塗金箔押部門) 

17

H23.7.9

伝統工芸の世界 第2回

金箔張り実習 鉛筆に金箔を貼る作業を実習

鉛筆に金箔を貼るという一見簡単そうな作業が実際にやってみると非常に難しいことがよくわかった。

山口講師は彫刻の実演をやっていただき、その技術の高度さ、緻密さを実感できた。

簡単な平面図が立体的な彫刻に変身するところを目の前で実感でき不思議な感じがした。

 

岩本修造氏

伝統工芸士

(廣島仏壇漆塗金箔押部門) 

山口昌之氏

伝統工芸士

(広島仏壇彫刻部門)

 

17名

 

 

文化講座   

年月日

     内      容

講師

参加者

H22.9.

H23.8 

中国古典を読む会

論語講読

山根 三芳氏(高知大学名誉教授)

延べ22

320

 

 

 

 

 

 

 

 

 

               −9−

経済講座

年月日

     内      容

講師

参加者

H22.9.11

相続問題の経済

意外ともめることが多いのが相続問題であり、遺産の多寡とはあまり関係なく調停が入っている。住んでいる家のみが遺産だったり、相続人の居場所がはっきりしないとき、特定の人に多くの相続をさせようとか、最後の何年間、誰が介護をしていたとか、種々の問題がでてくる。 それを回避するには遺書を書いておくことが有効であるが、個人で書き残した遺書は法的な妥当性を書くことが多く、実際には役に立たないことが多い。

近藤祐司氏(広島銀行)

16名

H22.11.13

相続税軽減対策

相続税をできるだけ少なくする方法はいろいろとあり、十分に活用すべきである。

そのためには生前から準備をしておくことが肝要である。

生命保険による方法もその一つの手段である。

伊藤健司氏(明治安田生命保険相互会社)

15名

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

                −10−

法律講座

年月日

     内      容

講師

参加者

H23.1.8

生活の中の法律 第1回

通常の生活の中でも訴訟に発展することはある。そのときには法律を知らなくては勝てるものも勝てなくなる。貸金、相続、交通事故、

離婚などよくあるケースである。

そのような時に金額に換算すれば10%〜20%程度の弁護士費用により煩わしさや手にきる金額を増やしたりが可能となる。

松下博紀弁護士

原田一彦弁護士

北村明彦弁護士

(もみじ総合法律事務所)

15名

H23.2.12

生活の中の法律 第2回 交通事故対策

交通事故はだれでもが一瞬にして加害者にも被害者にもなる。 場合によっては刑事問題にもなりうるが、金の問題だけの場合にもいろいろと違いが出てくる。当方、先方の入っている各種保険の使い方など、保険会社に任せておいては損をしているケースが多い。

 

松下博紀弁護士

原田一彦弁護士

17名

H23.3.12

生活の中の法律 第3回 相続問題

相続問題は世間でよくもめるケースである。

正確な相続となると、各種の要因が入り混じり、相続人同士の話し合いですむのであれば、

どのように遺産を分配しても良いのであるが、結構難しい。

法定相続人の確定にしてもいろいろなケースがあり、自分たちの知らない相続人が出てきたりする。

松下博紀弁護士

原田一彦弁護士

24名

 

 

 

 

 

 

 

 

              −11−

2.      平成22年度 講師一覧

今年度は次の方々に講師を引き受けていただきました。

篤く御礼申し上げます。

 講演会

  山下彰一様  「国境を越えた都市環境層の時代」

         「韓国の新戦略」

 継続講座

  山根三芳様  「中国古典を読む会  論語講読」

 「天文講座」

  佐藤 健様  「夏の夜空を楽しむ」

 

 廿日市出前トーク 

  河崎浩仁様  「第5次廿日市市総合計画」

  永田英嗣様  「廿日市市の財政状況」

  池本光男様  「つながる、ひろがる協働のまちづくり」

  立花英美様  「宮島を核とした廿日市市の観光について」

  山崎雄三様  「地域福祉計画について」

  向井敏美様  「廿日市市の都市計画」

生活科学講座

  節家孝志様  「広島県の研究所紹介」

  塩田喜彦様  「家庭菜園の野菜」

 

文化講座

  勝部 勉様  「能への誘い」

  賀口清三様  「古文書を読む」

  岩本修造様  「伝統工芸の世界」

  山口昌之様  「伝統工芸の世界」

経済講座

  近藤祐司様  「相続問題の経済」

  伊藤健司様  「相続問題の経済」

法律講座     

  松下博紀様  「生活の中の法律」

  原田一彦様  「生活の中の法律

  北村明彦様  「生活の中の法律

 

              −12−

3.      会員の単位取得状況(平成23年8月1日現在)

 

0単位       2名

1〜10単位   20名

11〜20単位  23名

21〜30単位  12名

31〜40単位   3名

41〜49単位    9名

50単位以上   14名   計 83名

    

4. 平成22年度卒業証書授与者

   城戸秀元(阿品台一丁目)      塩田喜彦(阿品台二丁目) 

   熊谷三智也(阿品台一丁目)     岡山峰盛(阿品台二丁目)

   谷原義昭(阿品台一丁目)      川崎 薫(阿品台二丁目)

   田辺粛郎(阿品台一丁目)      石原孝子(阿品台四丁目)

   橋爪恭子(阿品台一丁目)      佐藤哲夫(阿品台五丁目)

   本田公韶(阿品台一丁目)      山崎 傑(阿品台北)

   橋本金平(阿品台二丁目)      林 俊治(佐方)

 

5.      会計報告(平成23年8月1日現在)

 

 収入

  前年度繰越金  15,186

    会費      43,000

 収入合計 円     58,186円    

 支出

  会報印刷費   24,000(振り込み手数料を含む)

  用紙、文具費   3,909

  印刷代           7,206

  研修室使用料     8,410

    支出合計     43,525

           次年度繰越金  14,661

  

 

 

             −13−

             あとがき

何事においても、「石の上にも3年」といわれますが、我が阿品アカデミーは

平成13年7月に開講以来、とうとう節目の10年が経ちました。

これは偏に各講座を全くのボランティアでお引き受けくださった講師の皆様をはじめ、生徒ならびに地域の住民各位のお陰と事務局一同深く感謝申し上げます。ご同慶の至りであります。

さて、今年度の実績は講師26名、講座数48回、向上心旺盛な生徒数は延べ

730名に達しております。この10年間の実績も上げれば開催講座数は390  回,参加受講者数は述べ8,000人を超えました。

生徒の皆様には今後もますますレベルアップに努められるとともに、さらに未知の領域の知識の吸収、知力の向上に邁進されんことを祈念いたします。

 そのためには、事務局一同は勿論のこと、生徒の皆様にも、講師になっていただける方を探していただいて情報をお寄せいただくと共に、ご自身も講師としてお得意の分野に関する講座を開いてくださればと考えております。

当アカデミーはご承知のように分野を問いません。堅い話から軟らかい話まで何でも結構です。

こうして三位一体で阿品アカデミーの維持、発展を図ってゆく必要があります。

それにも増して、ほぼ固定化しつつある生徒の現状を打破するために、新規、

特に若年層の勧誘にもおおいに力をお貸し願いたく、心よりお願い致します。

 さて、今年度はわが国、国民の安全、安心の面から見て大変な事態が出来してしまいました。 外にあっては海上保安庁の巡視艇が任務遂行中に外国漁船

から攻撃的衝突を受け、内にあっては未曾有の大震災、それによって絶対安全であるといわれてきた原子力発電所事故が発生しました。復興、復旧のめども立たず、放射線汚染は土壌、空気,水、食物へと広がりの一途をたどり、収束の予想も立たない状況となっております。

洪水、旱魃、地震など自然による災害の発生は偶々かどうかは判りませんが、政治が正しいあり方を失っているときに「天が人間に下す警告」と昔から

言われているようです。 76年も前に寺田寅彦が喝破したように「文明が進むほど天災による損害も累進する」ということが事実として実感できます。

人間はこのジレンマに悩まされながら生きてゆかねばならず、常に確りと覚悟して生きてゆく必要があります。

 そこで、我々国民一人一人は、ポピュリズムやムードに陥ることなく、事故発生の際には「最小不幸」に止めてくれるような対処をしてくれる政党、政治家を選ぶ真眼を養っていかねばならないのではないかと思う次第です。

     平成23年8月   阿品アカデミー事務局

             −14−

阿品アカデミ-会則

 

                               制定平成137月1日

                               改正平成14年9月1

1  本会の名称

 本会は 「阿品アカデミ-」 と称する

 

2  本会の目的

 いま、放送大学を始めとして、各種通信教育、大学の公開講座、社会人入試等生涯学習 に対する関心が高まっている。

 これは、自分の能力を更に高め、より充実した生涯を送りたいという気持ちの顕れであ る。

 そこで、一般市民で構成するボランティア組織が中心となって、阿品に居住する住民が 身近で気軽に参加でき、知的要求を満たすべき学習の場を提供し、併せて住民相互の

 コミュニティ- を高め、より楽しく、住みよいまちづくりの一環とすることを目的とする。

 阿品とは、当面阿品台公民館管内とする。

 

3  推進母体

 本会を運営する推進母体として「阿品アカデミ-事務局」を置く。

 

4  会長

 初代会長は 竹下虎之助氏とする。

 

5  会員

 阿品地区に居住している住民で、当会の趣旨に賛同し、登録した者を会員とする。

 会員は講師、学生、事務局員で構成する。

 1) 講師は自薦、他薦を含めた各種情報により事務局で把握し、依頼する

  講義内容、時期等は講師と事務局、学生の間で調整して決定する

 2) 講義を聴講する者を学生と呼ぶ。

  但し、講義の聴講は会員外も可とする。

 3) 事務局員は会員の内、有志若干名がこれに当たり「阿品アカデミ-」を運営する。

 

  講師は必要に応じて地域外の専門家を招聘することも可とする。

  学生についても当地域外の住民の参加も可とする。

 

6  課程の構成

  課程は一般教養科と専攻科の2種類とする。

  一般教養科

   一般教養科の講義は、各講師の得意分野についての講演会形式とする。

  専攻科(講座)

   特定の課題についての継続的な研究会とし、講師は都度適任者に依頼する。

   継続期間は講義の内容、講師の都合、学生の要望により講座毎に決定する。

   研究会の実施方法は講師と学生の協議によって決定し、その活動は講座毎の自主管   理とする。

   又、可能な範囲で学生が自主研究を行い、そのレポートにより研究会を実施する。

   課程の内容については

   反社会的なもの・特定の宗教の教義を広め、信者を養成しようとするもの・

                付 1

 

特定の政治団体、政治家の主義を推進し、支持し、あるいはこれに反対するもの・   特定の個人、公職者、企業等への支持、反対を唱えるもの・営利目的のもの等本会   の趣旨に反するものは取り扱わない。

これらは事前に事務局で調整するものとする。

 

7  講義

  1講義は2時間を標準とする。

  1講義の構成は講演とそれに続く質疑応答、討論、意見交換とする。

              − 付 1−

  実習を伴うもの、野外活動を要するものは、講師と学生の協議により決定する。

  専攻科については、講義の最後に事務局主導で行うアンケ-ト調査により、以後の具体的な運営要領を希望学生と協議し決定する。

  講義開催日、時間は講義内容、講師の都合等を勘案して設定する。

  会場の都合や、講師の都合によりやむなく直近になって休講する場合は代講、延期等  の措置及びその広報は事務局が行う。

 

8  単位

   各講義への参加によって単位を取得するものとする。

   また、日赤看護大学の公開講座、文化部主催の講演会等、事務局が認定

した催し物に参加した場合も当会の単位として認定する。

 

  

  講義の種類

  単位数

 単位取得の条件

    管理方法

 

 一般教養科目

 

 

 専攻科目

 

 

 

 看護大学公開講座

 

 

 

 文化部講演会

 1講義につ

 1単位

 1講義につ

 1単位

 5単位

 

参加1回に

 つき1単位

 

 参加1回に

 つき1単位

  講演会参加

 

  研究会出席

 

レポート提出

 

 公開講座への参加

 

 

 

  講演会参加

  出席者名簿による。

   

出席者名簿による

 

講師からの申請によ

 

  自己申請による

 

 

 

  出席者名簿による

  レポートの単位数については、その内容により講師が認定する。

 

   各学生毎の取得単位数は事務局で集計し、各年度末に各人に通知する。

   累計50単位取得した学生には年度末に卒業証書を発行する。

   卒業した学生の再入学も可とする。

9  年度

   平成1391日から平成14831日までを初年度とし、以後91日から新学年とする。 但し、入退会は随時とする。

 

10    教室

  教室は原則として阿品台公民館の研修室を利用する。

              付2

11    謝礼及び学費

  一般教養科の講義については講師謝礼は無料とする。 一般教養化,専攻科とも資料代等として参加学生から1回につき 100 円を学費として徴収する。

 

             付 2

実費が不足する場合は講座毎に清算する。

             

 徴収した学費の管理は事務局がこれにあたり、年度末には収支をとりまとめ、会員に報告する。 なお、学費は運営実績により見直すことがある。

 

12    会報

  年度末には年間の活動報告書を発行する。

  講演概要、各研究会レポ-トをここにまとめ、希望者に有料で配付する。

 

 

              −付 2−

13  広報

  広報は「阿品台公民館だより」、および「阿品アカデミーニュース」によることを原則とする。

  「阿品アカデミーニュース」は各月初めに発行し、登録会員の自宅へ配布する。

  -ムペ-ジを立ち上げ、時期が熟せばインタ-ネット上での広報を第一とする。

 

14条 会員の義務

  会員は、本会の趣旨を理解し、自己の研鑽に努めると共に、会の運営に誠意をもって  協力する。

 

15  退会

  1年間以上にわたって単位取得のない学生は退会したものとみなす。

  他の会員に迷惑をかける行為があった場合には、事務局員の総意により退会させるも  のとする。

 

付則 本会則は平成1371日より施行する。

   改定  平成1491

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

             ― 付 3―